イエンバイ省(Yen Bai)の基本情報│ベトナム63省を徹底解説

2022年11月04日作成（2022年11月08日更新）

イエンバイ省の特徴
イエンバイ省の経済発展状況
イエンバイ省における日本企業の投資状況
関連情報
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イエンバイ省の特徴

本レポートでは、ベトナムのイエンバイ省の概要を網羅的に解説する。

地理

イエンバイ省は北部の中山間地域の中心に位置し、北西はラオカイ省、ライチャウ省、東と北東はハジャン省、トゥエンクアン省、南東はフート省、西はソンラー省に隣接している。イエンバイ省ハノイから183kmである。

人口

2021年のイエンバイ省の人口は842,700人、人口密度は122人/km2である。総人口のうち、都市部は174,700人で20.7%を占め、農村部は667,900人で79.3%を占める。男性は424,700千人で50.4%を占め、女性は418,000人で49.6%を占めている。

労働資源と平均給与

2021年の15歳以上の労働力人口は371,100人と推定され、省全人口の42.8％を占め、そのうち22.2％が職業訓練を受けた労働者である。

地域の最低賃金：最も高いのはイエンバイ市（地域Ⅲ）で364万ドン/月、最も低いのは地域Ⅳで325万ドン/月である。

インフラ

交通インフラ: イエンバイ省は、道路、鉄道、水路などの交通網が完備されている。

道路交通：イエンバイ省には国道37、70、32、32Cを含む4つの国道が通っている。

水路交通：レッド川とタックバー湖を含む2つの主要ルートがある。

鉄道の交通：イエンバイ省には、ハノイ-ラオカイ-中国を結ぶ鉄道が1路線ある。

電気・水道のインフラ：イエンバイ省の市町村の電力システムインフラは100％をカバーし、農村部の家庭で電気を使用している割合は97.78％である。2020年のイエンバイ省では、清潔な水を使用する都市人口の割合は約86%に達した。

産業の強み

イエンバイ省には4つの工業団地があり、そのうち、南部工業団地、ミンクアン工業団地、アウラウ工業団地など3つの工業団地は2020年までに全国の工業団地の開発計画リストに含まれ、総面積は632haである。2021年末までに、同省の工業団地は86の投資プロジェクトを誘致し、投資総額は15兆825億ドン、登録土地面積は479.49haである。

イエンバイ省で稼働している工業団地は以下の通りである

工業団地名	面積 (ha)	主な事業内容
南部工業団地	287,8 ha	木材製造業、繊維工業、農林水産加工業、紙製品製造業、飲料製造業、非鉄金属製造業
Mong Son工業団地	806 ha	木材製造業、窯業・土石製品製造業、金属鉱
Minh Quan工業団地	112 ha	木材製造業、窯業・土石製品製造業、金属鉱、農林水産加工業、化学工業
Au Lau工業団地	118 ha	衣料品製造業、電子機器組立業、食料品製造業、飲料製造業、一般機械器具製造業

イエンバイ省の経済発展状況

本章では、イエンバイ省の経済を解説する。

経済成長

2021年、イエンバイ省のGRDPは19兆7390億ドンと推定され、2020年と比較して8.02%増加した。産業-建設業が31％、サービス業が41.33％、農林水産業が23.17％の割合である。

2021年の一人当たりGRDPは6,840万ドンに達した。

鉱業：鉱物、特に白色石灰岩の大きな潜在力を持つイエンバイには112の鉱山があり、50以上の企業が鉱物処理に投資している。回転窯セメントが180万トン/年、白色石灰岩が150万トン/年産出される他、鉄鉱石、鉛亜鉛、黒鉛など他の多くの鉱物が省内外で加工されている。

林業の加工：森林と林業用地の総面積は約469,857haで、イエンバイ省は北部山岳地方の木材生産量が多い地域である。毎年、イエンバイ省は平均15,000ha以上の様々な種類の森林を植林し、年間収穫量は480,000 m3以上である。

企業数

統計局によると、2021年末、イエンバイ省には1887社の企業があり、そのうち342社が新たに登録された企業である。

イエンバイ省の企業は主に農林業生産・加工業、鉱業、建材生産、電力生産、機械工学・電子工業などの分野である。

投資誘致のプロジェクト

2022年5月、全省には10カ国から40件のFDIプロジェクトがあり、登録投資資本総額は4億8300万ドル近くに達している。そのうち、鉱物加工分野は15プロジェクト、農林業加工分野は18プロジェクト、加工組立分野は1プロジェクト、紡績業は3プロジェクト、商業とサービス業は2プロジェクト、その他の産業分野は1プロジェクトである。

2021年～2025年の間に、イエンバイ省は交通インフラプロジェクト、工業団地や経済地区のインフラ、エネルギーインフラ、情報技術インフラ、廃棄物・排水処理システム、教育・健康インフラ、文化・スポーツ・観光インフラ、農林水産業、製造業、サービス業の誘致を優先している。